入れ歯が痛い原因とは?考えられる理由と対処法を詳しく解説

入れ歯が痛いのはなぜ?我慢せず原因を知ることが大切です

「入れ歯を入れると歯ぐきが痛い」「食事をすると噛めないほど痛む」「新しく作ったばかりなのに痛くて使えない」など、入れ歯の痛みに悩まれている方は少なくありません。

入れ歯は人工物であるため、お口の中に完全に違和感なく装着できるまでには、細かな調整が必要です。しかし、痛みを「そのうち慣れるだろう」と我慢してしまうと、歯ぐきに傷ができたり、炎症が悪化したりして、さらに入れ歯が合わなくなることがあります。

入れ歯による痛みは、多くの場合、原因を特定して適切に調整を行えば改善できます。大切なのは、痛みの原因を正しく知り、無理に使い続けないことです。

この記事では、入れ歯が痛くなる原因や自分でできる対処法、歯科医院で行う調整について詳しく解説します。


入れ歯が痛い主な原因

入れ歯が痛くなる原因は一つではありません。患者さんによって原因が異なるため、それぞれに合った対処が必要になります。

1. 入れ歯が歯ぐきに強く当たっている

もっとも多い原因は、入れ歯の一部分だけが歯ぐきに強く当たっているケースです。

歯ぐきは非常に柔らかい組織です。そのため、わずか0.1~0.2mm程度のズレでも痛みを感じることがあります。

例えば、

・食事中だけ痛い
・片側だけ痛い
・噛むとズキッとする

このような症状では、一部分に強い圧力が集中している可能性があります。

歯科医院では専用の検査材を使い、どこに力が集中しているかを確認しながら少しずつ調整します。


2. 噛み合わせが合っていない

噛み合わせが高すぎたり左右のバランスが崩れたりすると、一部分だけに大きな力が加わります。

すると、

・片側だけ痛い
・顎が疲れる
・食事がしづらい
・口が閉じにくい

などの症状が現れます。

噛み合わせは髪の毛ほどの高さの違いでも大きく影響します。

そのため、自己判断で削ることは絶対におすすめできません。


3. 歯ぐきが痩せてしまった

長年同じ入れ歯を使用していると、歯ぐきや骨は少しずつ痩せていきます。

以前はぴったりだった入れ歯でも、

・隙間ができる
・浮き上がる
・動く
・噛むと痛い

という状態になることがあります。

これは入れ歯が悪くなったのではなく、お口の状態が変化したためです。

定期的な調整を行えば快適に使用できる場合も多くあります。


4. 入れ歯が動いて擦れている

食事や会話のたびに入れ歯が動くと、同じ場所が何度も擦れてしまいます。

すると、

・口内炎
・赤く腫れる
・出血
・ヒリヒリする

などの症状が現れます。

特に総入れ歯では吸着力が弱くなると動きやすくなるため注意が必要です。


5. 入れ歯が変形している

落としたり、熱湯で洗浄したりすると入れ歯はわずかに変形することがあります。

また、

・長期間使用
・人工歯の摩耗
・金属部分の変形

などでも適合が悪くなります。

変形した入れ歯は痛みだけではなく噛みにくさの原因にもなります。


6. バネが強すぎる

部分入れ歯では金属のバネが歯に強く当たることがあります。

その結果、

・歯が痛い
・歯が揺れる感じがする
・歯ぐきが痛い

という症状につながります。

バネは患者さんごとに細かく調整できます。


7. 入れ歯が古くなっている

一般的に入れ歯は長期間使用できますが、永久に使えるものではありません。

使用年数が長くなると

・すり減る
・変色する
・ひび割れる
・適合が悪くなる

などが起こります。

違和感や痛みが続く場合は作り替えが必要になることもあります。


新しい入れ歯はなぜ痛いの?

新しく作製した入れ歯は、どんなに精密に製作しても最初から100%ぴったりということはほとんどありません。

なぜなら、

患者さんのお口は

・噛み方
・舌の動き
・頬の筋肉
・食事の癖

などによって実際に使ってみないと分からない部分があるからです。

そのため、新しい入れ歯は数回調整することを前提として製作されています。

「調整が必要=失敗した入れ歯」ではありません。

むしろ、丁寧に調整を重ねることで、自分だけの入れ歯へと仕上がっていきます。


痛いまま我慢してはいけない理由

「そのうち慣れるだろう」と思って我慢してしまう方は少なくありません。

しかし我慢すると

・口内炎
・歯ぐきの炎症
・傷
・感染
・噛めなくなる
・食事量の減少
・栄養不足

につながる可能性があります。

また、片側だけで噛む癖がつくと、

・顎関節への負担
・残っている歯への負担
・顔の筋肉の左右差

などを招くこともあります。

痛みがある場合は、なるべく早めに歯科医院で調整を受けることが大切です。


自宅でできる応急処置

歯科医院を受診するまでの間は、次のような対応をすると症状が悪化しにくくなります。

まずは硬い食べ物を避け、おかゆやうどん、豆腐など柔らかい食事を選びましょう。

痛い場所を清潔に保つため、食後は入れ歯を外して洗浄し、お口も優しくすすぎます。

痛みが強い場合は一時的に入れ歯を外して歯ぐきを休ませることも有効です。

ただし、受診前日の夜から当日までは、痛みが出る状態で入れ歯を装着して来院すると、歯科医師が痛みの原因を見つけやすくなります。


やってはいけない対処法

痛みを何とかしたい一心で自己流の対処をしてしまう方もいますが、これはおすすめできません。

特に注意したいのは、

・紙やすりで削る
・爪やすりで削る
・ニッパーで切る
・熱湯につける
・市販の接着剤で修理する
・強力な入れ歯安定剤だけでごまかす

といった方法です。

一度削ってしまった入れ歯は元の形に戻せません。また、市販の接着剤は口腔内での使用を想定していないものも多く、修理が困難になる場合があります。

痛みの原因が適合や噛み合わせにある場合、自己流の加工はかえって症状を悪化させる可能性があります。


歯科医院ではどのような調整をするのか

歯科医院では、痛みの原因を確認したうえで、必要最小限の調整を行います。

具体的には、

・痛みが出ている部分の確認
・噛み合わせの検査
・入れ歯の適合状態の確認
・動きやすさのチェック
・必要に応じた内面や縁の調整

などを行います。

場合によっては、現在の入れ歯を活かして内面を補修する「裏打ち(リライン)」や、長期間の使用による劣化が大きい場合には、新しい入れ歯の作製をご提案することもあります。

まとめ|入れ歯の痛みは我慢せず、早めの調整が大切です

入れ歯の痛みには、歯ぐきへの圧迫や噛み合わせの不具合、長年の使用によるお口の変化など、さまざまな原因があります。痛みを我慢したまま使用を続けると、歯ぐきの傷や炎症だけでなく、食事や会話にも支障をきたし、生活の質(QOL)の低下につながることがあります。

入れ歯は一度作ったら終わりではなく、定期的な点検や調整を重ねることで、より快適に長く使い続けることができます。違和感や痛みを感じたときは、自己判断で削ったり、市販の接着剤で修理したりせず、歯科医院へ相談することが大切です。

亘泰歯科医院では、患者様一人ひとりのお口の状態や噛み合わせを丁寧に確認し、痛みの原因を見極めながら細かな入れ歯の調整を行っています。現在お使いの入れ歯の調整や修理はもちろん、新しい部分入れ歯・総入れ歯の製作にも対応しています。

「痛くて噛めない」「何度作っても合わない」「他院で作った入れ歯も診てもらいたい」といったお悩みもお気軽にご相談ください。

千葉市中央区・新千葉駅・千葉駅周辺で入れ歯や義歯についてお困りの方は、亘泰歯科医院までお気軽にご相談ください。患者様がしっかり噛んで食事を楽しめるよう、一人ひとりに合わせた丁寧な診療をご提供いたします。